人を知る 女性整備士でも
男女差を感じることなく、
働きやすい環境へ
日産サティオ島根本社店サービス課 / 2018年入社 松原 有紗さんARISA MATSUBARA

職場の全員が“オール先輩”に

女性整備士さんは多いのですか。

 私が就職先を考えていた当時、グループ3社では女性整備士はいませんでした。山陰ではトヨタ、スズキ、ダイハツ、ホンダなど他メーカーには女性整備士がいると聞いていました。日産に「女性整備士がいない」というのが日産を選んだ決めてのひとつなんです。
 専門学校時代、周りは男の子ばかりだったことが正直楽な面もあったことに加え、入社後の人間関係もスムーズにいくように思えたのです。もし女性整備士がいる会社に入ったら、会社は気を遣ってその女性を私の指導役に付ける可能性が高いでしょう。そうなれば、その先輩女性との関係だけが突出してしまいます。でも、女性が誰もいない場所に入れば、誰もが等しい立場で私の先輩になってくれるような気がしたんです。

 入社後、同期の男性整備士と私の2人に先輩が付いてくれましたが、仕事を振ったり、話しかけたりするのは、同僚男性に向けられることが多く、距離感を感じました。先輩もきっと接し方が分からなかったのだと思います。私の方からとにかく積極的に話しかけているうちに、仕事はもちろんプライベートでも仲良くなり、今は職場で男女差を感じることはなくなりましたね。
 昨年、新たに女性整備士が入ってくる時にもやはり、私を彼女に付けようという会社の空気を感じましたが、「やめといた方がいいですよ」と伝えました。私は既に一般整備を担当していて、車検を担当する新人とは班も違いましたしね。その後、新人女性整備士に「職場の全員が“オール先輩”、という空気を作ってくれていて働きやすかった」と言われたので、良かったです。

理想を持つことが成長への近道

入社5年目。自ら成長を感じることはありますか。

 自分で言うのも何ですが、新人の時よりは作業の質が大幅に向上したと思います。不具合がある場所を早く発見できるようになったし、先輩に尋ねることも減りました。意識しているのはスピードと、苦手なことから逃げないこと。一般整備では正確さはもちろん、車検に比べて時間にも縛られます。同じ作業なら、1台目より5台目は数分でも短く終えるよう自分に発破かけています。
 勉強も大事ですよね。うちの課長は素晴らし過ぎて。ちょっとでも近づけるよう最近は空いた時間にテキストを開いたり、同業者がアップした動画を見たりしています。町工場の整備士による動画では、うちとは違うやり方などを発見できるので、いろんな意味で勉強になります。学科は苦手ですが、まずは日産2級整備士を目指さなきゃ。

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